元銀行員の弁護士による企業金融 事業再生 コンサルティング

トップページ > Q&A担保編 > Q18

Q&A 金融機関取引の基本

担保編

Q18

 中古の機械設備を購入したのですが、金融機関に譲渡担保権が設定されていたようです。どうなるのでしょうか。

Q18

 通常、前所有者と金融機関の間の譲渡担保権設定契約において、占有改定という方法により機械設備が金融機関に引き渡されています(民法183条)。
 これにより譲渡担保権は第三者対抗要件を具備していることになります(同法178条、大審院明治43年2月25日判決)。
 したがって、購入者は金融機関の譲渡担保権の対抗を受けることになります(譲渡担保権の負担付きで機械設備の所有権を取得する)。
 (譲渡担保権の実行方法については、Q17をご参照ください。)
 もっとも、購入して現実に搬出して引き渡しを受けた場合に、購入者が譲渡担保権について知らず、かつ知らなかったことにつき過失がなければ(例えば、機械設備に金融機関の所有物である旨のプレートが貼られているような場合には過失ありとされます)、機械設備を即時取得することができます(同法192条)。
 すなわち、購入者は譲渡担保権の負担のない完全な所有権を取得することになります。