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Q&A 金融機関取引の基本

担保編

Q14

 Q11の場合で、地上建物の所有者が第三者に同建物を売却しようとしています。この場合でも、建物収去土地明渡の強制執行をすることができますでしょうか。

Q14

 地上建物の売買が、従前の地上建物所有者に対する建物収去土地明渡請求訴訟の事実審の口頭弁論終結時より後であれば、勝訴判決の効力(既判力、執行力)は地上建物の新所有者に対しても及ぶことになり(民事訴訟法115条1項3号、民事執行法23条1項3号)、同人を相手に強制執行をすることはできます。
 しかし、地上建物の売買が、上記訴訟の事実審の口頭弁論終結時より前であれば、同訴訟の勝訴判決の効力は地上建物の新所有者に及ばず、同人を相手に強制執行をすることはできません。
 この場合は、改めて地上建物の買受人を相手に訴訟提起しなければならないことになります。
 しかしこれでは土地所有者の負担があまりに大きいので、新所有者に対する強制執行を確保するために仮処分という方法が認められています。
 具体的には、裁判所に地上建物の処分禁止の仮処分を申し立てます(民事保全法23条1項)。
 同仮処分が発令されると、地上建物について処分禁止の登記がなされます(同法55条1項)。
 処分禁止の登記がなされると、同登記後に建物を譲り受けた者に対して建物収去土地明渡の強制執行をすることができます(同法64条)。
 これにより、土地所有者たる競落人は建物取り壊し後の更地の土地の引渡しを受けることができることになります。
 なお、建物収去土地明渡の執行手続については、Q11をご参照ください。