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Q&A 金融機関取引の基本

保証編

Q8

 個人保証人が死亡した場合、保証債務はどうなるのでしょうか。

A8

 保証債務も相続財産(マイナス財産)(民法896条本文)として原則として相続の対象となります。
 もっとも、保証債務は可分債務として相続と同時に法律上当然に分割され(遺産分割を待たず)、各共同相続人に法定相続分に応じて分割債務として帰属します(同法427条、大審院昭和5年12月4日判決)。
 分割債務の場合、債権者は各債務者に対してその各分割債務分のみ請求することができます(これに対し各債務者に全額請求できるのが不可分債務や連帯債務)。
 相続人は相続放棄によりかかる保証債務を免れることができます(同法915条)。
 相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内とされています(同条1項)。
 なお、包括根保証(Q7ご参照)の場合は、判例上、特段の事情のない限り、保証人の死亡後生じた債務については承継しないとして相続性が否定されています(最高裁昭和37年11月9日判決)。
 また、貸金等根保証(Q7ご参照)の場合は、保証人が死亡した時に元本が確定します(同法465条の4第3号)。