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金融検査マニュアル・自己査定

債権分類

 上記の債務者区分は、債務者企業の信用力のみにより区分しておりますが、金融機関からすれば、十分な担保・保証を取れていれば、債務者企業の信用力に関わりなく債権の回収が図れます。
 そこで、担保・保証による保全の状況を勘案して、さらに債権を分類します。
 具体的には、安全な方から順に非(Ⅰ)分類、Ⅱ分類、Ⅲ分類、Ⅳ分類、とします。

非(Ⅰ)分類 回収の危険性又は価値の毀損の危険性について、問題のない資産
Ⅱ分類 債権確保上の諸条件が満足に充たされないため、あるいは、信用上疑義が存する等の理由により、その回収について通常の度合いを超える危険を含むと認められる債権等の資産
Ⅲ分類 最終の回収又は価値について重大な懸念が存し、したがって損失の可能性が高いが、その損失額について合理的な推計が困難な資産
Ⅳ分類 回収不可能又は無価値と判定される資産

 その結果、債権分類は、債務者区分と担保・保証による保全の状況により以下のように整理されます。

正常な運転資金(*1)等優良担保(*2)・優良保証(*3)による保全部分一般担保(*4)・一般保証(*5)による保全部分 非保全部分
回収可能見込み額同左超過部分
正常先非分類非分類非分類非分類
要注意先下記以外非分類非分類非分類非分類
リスケ・延滞債権等(*6)非分類非分類Ⅱ分類Ⅱ分類
破綻懸念先非分類Ⅱ分類Ⅲ分類Ⅲ分類
実質破綻先非分類Ⅱ分類Ⅲ分類Ⅳ分類
破綻先非分類Ⅱ分類Ⅲ分類Ⅳ分類

(*)

  1. 正常な営業を行っていく上で恒常的に必要と認められる運転資金
  2. 預金等及び国債等の信用度の高い有価証券等及び決済確実な商業手形等
  3. 公的信用保証機関の保証、金融機関の保証等
  4. 優良担保以外の担保で客観的な処分可能性があるもの。例えば、不動産担保、工場財団担保等
  5. 優良保証等以外の保証
    • 不渡手形、融通手形及び期日決済に懸念のある割引手形
    • 赤字・焦付債権等の補填資金、業況不良の関係会社に対する支援や旧債肩代わり資金等
    • 金利減免・棚上げ、あるいは、元本の返済猶予など貸出条件の大幅な軽減を行っている債権、極端に長期の返済契約がなされているもの等、貸出条件に問題のある債権
    • 元本の返済若しくは利息支払いが事実上延滞しているなど履行状況に問題のある債権及び今後問題を生ずる可能性が高いと認められる債権
    • 債務者の財務内容等の状況から回収について通常を上回る危険性があると認められる債権

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